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応用物理学部門とは

 工学は基礎科学の成果の応用と新技術の開発とを柱とし, 変動する時代の要求に対応しつつ, 拡大発展を遂げて今日に至っている.このような工学の姿をとらえるには様々の見方がある.たとえば工学の各分野を対象別(産業別)に区別する見方と,対象にこだわらず技術や対象への接近の手法によって区別する見方とである.前者を縦型体系と呼ぶならば,後者は横型(あるいは横断型)体系といえる.

 物理学および数学は基礎科学として,工学の各分野を横断しつつ互に密接な関係を保ちながら発達してきた学問であるが,この関係は現在,一層その緊密性の度を高めている.既存の工学諸分野の発展に数学や物理学の考え方が絶えず必要とされ, また牽引役を果たしてきたばかりでなく, 将来も新しい工学が物理学および数学を基盤として生れることがより強く期待されている. エネルギーや新素材開発に対する現代の強い要請に応えるために,新しい工学的接近が必要とされているのはその一例である.

 一方,社会は物質やエネルギーとならんで,情報を工学の基本的な要素として扱うことを要求して久しい. 最近の計測制御やシステムの技術は,物質や状態に関する情報だけでなく,生体や社会の中の情報へとその適用範囲を拡大しており,数理的技術の華々しい展開も,各分野における情報の構造と処理を対象としている.

 このような情勢を背景に,工学の諸分野を横断的な視野の下で総合的に考察し,問題の本質的な解決を追求してゆくことのできるような能力をもった技術者や研究者が強く求められている.

 物理工学と計数工学の両学科は,物理工学科物理工学コース,計数工学科数理情報工学コース,同学科システム情報工学コースの2学科3コースからなり,前述のような横型の体系の下で新しい形の工学教育を実施することにより,社会の要請に応えることを使命としている.両学科への振り分けは,応用物理・物理工学部門,応用物理・計数工学部門として第3学期終了時に,また計数工学科2コースへの振り分けは第4学期の1月下旬に行われる(物理工学コース, 数理情報工学コース, システム情報工学コースの定員は,それぞれおよそ,55名,25名,30名).

 両学科は工学部6号館近辺に集中しており,共通の設備として図書室,工作室等が整備されている. 6号館の中心に位置する図書室には,基礎をはじめ広範な領域,特に境界領域にわたる多くの書籍および雑誌が収集されていて,学生の勉学や研究に活用されている.応用物理部門として緊密な連絡のもとに互いに補完しつつ,基礎に強くかつ視野が広い技術者・研究者の育成を目指しており,講義・実験等,共通に実施する部分も多い.さらに大学院進学時の相互乗り入れも実行されている.約4,000人の卒業生は,工学の各分野で幅広く活躍し,総合的視野と判断力をもった新しい技術者・研究者として技術進歩の中核を担っている.