制御理論

制御理論とは「ものを思い通りに動かすための技術」である.ここで言う「もの」とは,従来は機械システムや電気システムであることが多かったが,最近では通信システム,生物システム,量子システムなども含まれるようになってきている.制御理論の分野は,対象となる「もの」のダイナミクスを数式で記述するためのモデリング,モデリングされたダイナミクスに基づいてどのように制御したら良いかを考える制御系設計,そして,完成した制御系の性能評価を行なう制御系解析に大別される.モデリングにおいては統計的手法が使われることが多く,制御系設計と制御系解析では,線形システムの場合なら最適化や関数解析の手法が,非線形システムの場合なら微分幾何学や非線形力学系の手法が使われることが多い.このように広い工学的応用と,豊かな数理的構造を持つことが制御理論の特徴であり,その意味で数理工学らしい分野の一つであると言える.

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