金融工学

ファイナンスは純粋数学的側面が強い数理ファイナンスと数理工学的側面が強い金融工学に分類される. 数理ファイナンスでは1970年代の経済学者ブラック・ショールズ・マートンによる幾何ブラウン運動という確率過程に基づく「株価に対するオプションの客観的な公平な価格付けの問題」の数理的研究以来, 経済的時系列に対するモデルとしての確率過程が与えられたときの無裁定価格理論とリスク中立測度の考えに立脚した完備市場の理論が中心である. 最近では, 非完備市場のモデルとしての幾何レビー過程が調べられている. しかし, それらのモデルに対するリスクの問題, リスク管理の問題, デリバティヴの開発とその価格付けの問題等の実証的な金融工学の研究はファイナンスの研究において数理ファイナンスと両輪になっている. 金融工学には確率過程論, 統計学, 経済学, 統計物理学, 時系列解析等さまざまな分野が関係している.

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