成果

数理情報第4研究室
(駒木 文保教授,清 智也准教授,長尾 大道准教授)

チューブ法の展開:

不等式制約化での統計的モデリングをおこなう際に,正規確率場の最大値の分布が必要となる事が多い.この分布に関してホテリング・ワイルの管状近傍定理という古くから知られている幾何学的な結果が有用である事が最近になってあきらかになって来た.この方法(チューブ法)を用いてさまざまな統計量の分布を明示的に評価することに成功した.

予測分布の理論:

不確実な現象を予測するためには,例えば天気予報などのように確率の概念をとりいれた予測が必要になる.統計モデルを利用することにより,確率的な予測を行うことが可能になる.モデルに対応する情報多様体の曲率,共形変換,変換群等に関する情報幾何学的性質を調べることにより性能の良い予測分布が構成できることを明らかにした.

Hardy-Weinberg の法則の正確検定に対する算法の提案:

集団遺伝学の基礎原則として知られる Hardy-Weinberg の法則が、ある集団から得られた遺伝子型(多型)データに対して成立しているか否かを統計的に判断することは、遺伝子研究において大変重要な問題である。漸近論を用いた簡便な理論がデータの性質上破綻してしまうという実用的な観点から、近似を用いずに検定を行なうための効率的な算法を新たに提案し、この方法が従来の算法の計算効率を大幅に上昇させることを確認した。