Curriculum System
計数工学科
カリキュラム体系
数理と物理のしっかりとした基礎の上に、創造性に富み適応能力の高いチャレンジ精神を持った学生の育成を目指しています。 自分の頭で考え、自分の手を動かし、自分の言葉で説明することにより、理解を深めるようカリキュラムが構成されています。
数理情報工学コースでは、代数・解析・幾何・確率・算法数理工学が、システム情報工学コースでは、計測・回路・制御・信号処理・システムが基礎科目の5本柱となっています。 両コース共通の科目も多く、実験や卒業論文研究においてはコース間の交流を推進するプログラムが提供されております。また、先端科学技術への応用に向けた幅広いカリキュラムも提供されています。
1〜2年
教養科目
- 数理科学
- 数学Ⅰ 微積分
- 数学Ⅱ 線形代数
- 物質科学
- 力学
- (化学)熱力学
- 電磁気学
- 構造化学
- 物性化学
- 総合科目
- 現代工学
- 数理科学
- 情報学
- その他
- 外国語
- 人文科学
- 社会科学
教養科目
- 基礎数理
- 工学に必要な数学の基礎を固めるために、これまでに習ったことのブラッシュアップと補強(集合論、グラフ、位相、解析、線形代数など)を行う。
- 電磁気学第一
- コンピュータ、ロボット、計測機器…電磁気学なしでは工学は語れない。基礎から応用へとステップアップする。
- 回路とシステムの基礎
- 回路、制御、制御の基礎となるシステム理論と信号理論の初歩を学ぶ。現象の物理的な側面を強調しつつ電気回路を中心に講義する。
- 計測通論C
- 計測は科学の出発点である。計測の基本的な考え方を中心に、各種物理量を計測する原理について述べる。
- 最適化手法
- 工学上の多くの問題が最適化問題に帰着される。ここでは工学上重要な最適化問題の例を学ぶと同時に、最適化問題を解くための最適化手法について学ぶ。
- 認識行動システムの基礎
- コンピュータサイエンスとロボティクスの基礎を数学的観点から整理する。同時に、計算システム・認識システム・行動システムの基本原理について講義する。
- 数学1D/数学及力学演習Ⅰ
- 常微分方程式、ベクトル解析、変分法の基礎を講義と演習により身につける。
進学・コース決定
3〜4年
両コース
共通科目
- 数学2D
- 数学3
- 数理手法
- 電磁気学第二
- 量子力学第二
- ナノ科学
- 脳科学入門
- 光学
- 固体物理
- 統計力学
- 経済工学Ⅰ・Ⅱ
- 計数工学特別講義
- 実地演習
数理情報工学コースの目標は、数学を自由に駆使して現実の問題に深く切り込むことである。 そのための土台作りを、基礎の五つの科目と演習で徹底的に行う。さらに、工学の諸分野に関連した科目(統計、計算機、情報、オペレーションズリサーチ、生体など)が用意されている。
数理情報の基礎
- 解析数理工学
- 連続、収束、微積分など駒場の数学Ⅰで身につける解析学の基礎をベースに、測度論、ルベーグ積分、関数解析を学び、現実の問題への応用を考える。
- 幾何数理工学
- 幾何の面白さは、イメージできることにある。テンソル解析、トポロジーなど一歩進んだ幾何学をマスターし、そのイメージを工学の中で数理的にとらえることを学ぶ。
- 算法数理工学
- 計算は科学の基本である。どの程度の「手間」で計算「できる」かは重要な課題である。計算量の見積もり、効率の良い算法の設計法について学ぶ。
- 代数数理工学
- 群・環・体などの代表的な演算の構造について学び工学的システムを演算構造に着目して横断的に眺める力を養う。
- 確率数理工学
- 確率・統計モデルを利用することにより、不確実な現象の中に潜む情報を抽出することが可能になる。このような確率・統計的手法の基礎となる数理を学ぶ。
さらに進んだ数理情報
工学としての数理情報学に関する講義を通して、現実の問題を解決するために必要な「生きている数学」を体験し、エンジニアとして何をすべきかを考える。
- 数理計画法
- 情報理論
- 生体情報論
- プログラムの数理
- 数理情報工学特論
- 機械学習の数理
- 応用空間論
- 応用統計学
- 計算量理論
卒業論文 [研究テーマ例]
- カオス工学
- 脳の数理モデル
- 社会行動の数理モデル
- 非線形工学
- オペレーションズ・リサーチ
- 最適化・数理計画法
- アルゴリズム論
- 数値解析
- 数値シミュレーション
- 情報理論
- 暗号理論
- 複雑ネットワーク
- 応用力学
- 統計学
- 時系列解析
- 金融工学
- リスク解析
- 計算機科学
- 自然言語処理
- 機械学習
- データマイニング
システム情報工学コースでは、計測、回路、制御、信号処理、システムを5本柱に計算機をベースとした認識行動システムに関する体系化された幅広いカリキュラムを提供している。新しい問題を広い視野から解決できる人材、自ら問題を提起し新分野を開拓できる人材の養成を目指す。
システム情報の基礎
- 制御論第一、第二
- 工学のなかでもっとも美しく整っていると言われている制御理論を中心に、制御工学の基礎的な考え方を一貫した体系のもとで学ぶ。
- 信号処理論第一、第二
- デジタル・アナログ両方の信号処理の数学的基礎とアルゴリズム、その音声、音響、画像処理や故障検出などへの応用を学ぶ。
- 回路学第一、第二
- 第一では半導体素子とその回路やセンサ回路を含むアナログ集積回路、第二では分布定数回路やマイクロ波、光など波動情報処理について学ぶ。
- 計算システム論第一、第二
- 論理数学から計算機アーキテクチャにいたる計算システムの全容を、基礎から実際までハードウェアを中心に述べる。
- 認識行動システム論第一、第二
- ロボットなど外界の状況を認識し、それに基づいて知的な行動を行う機械システムの基礎を論じる。
また、人間と機械が一体となって有機的に行動するサイバネティクスや人工現実感システムについても論じる。
さらに進んだシステム情報
認識と行動のシステムに関するさらに進んだ講義を通して、広い範囲に及ぶシステム情報工学の様々なテーマを勉強し、新しい学問の現状を深く理解する。
- センサ・アクチュエータ工学
- 画像処理論
- 応用音響学
- システム情報工学特論
- 生体計測論
卒業論文 [研究テーマ例]
- VLSI設計
- プロセッサ開発
- 超並列処理
- システム制御理論と応用
- ロバスト制御
- モデリング
- 適応・学習
- 人工現実感
- 自律分散システム
- サイバネティクス
- ロボティクス
- 神経回路網
- センサ融合
- 知的化集積センサ
- 画像処理
- パターン認識
- 視覚・聴覚・触覚情報処理
- 音声・音楽情報処理
- 脳機能計測
- ヒューマンインターフェース
- 逆問題