輪講(数理情報工学)

輪講(数理情報工学)

数理情報工学輪講:2020年度4年夏学期

配属先の研究室で、専門分野に関する文献・論文を全員で分担しながら読み進めていきます。

大量データを高速に処理するためのデータ構造に関する教科書です.
  • テキスト:G. Navarro, “Compact Data Structures: A Practical Approach,” Cambridge University Press, 2016.

(定兼邦彦 教授)

関数解析と非線形数学のの代表的教科書で,学部講義の若干の復習を行いつつ,不動点定理とその応用まで学びます.典型的な数学書の英文記法に慣れながら,数理情報工学コースであまり習わない(しかしながら応用数学で普遍的に使われる)不動点定理に触れるのがハイライトとなります.
  • E. Zeidler, “Applied Functional Analysis — Applications to Mathematical Physics,” Springer, 1995.

(松尾宇泰 教授)

現代的なグラフ理論の教科書.特に,代数的な取り扱いに重点を置いて学びます.
  • B. Bollobas: “Modern Graph Theory,” Springer-Verlag, 1998.

(岩田覚 教授)

グラフを良い感じに描画する(または良い感じのグラフ描画の構造を理解する)ことが本書のテーマです。
  • Laszlo Lovasz, “Graphs and Geometry”, AMS, 2019.

(谷川眞一 准教授)

複雑・適応力学系に関するテキストです. 複雑ネットワーク, 力学系, 自己組織化臨界, パターン形成, ランダムブーリアンネットワークなどのテーマの中から興味のある章をピックアップしてその基礎を学びます.
  • C. Gros, “Complex and Adaptive Dynamical Systems,” Springer, 2015.

(泉田勇輝 講師)

様々な分野で重要な非負行列に関する性質が詳細に記述された全7章の本です.1章では行列ゲームの理論を詳しめに扱って,行列ゲームの理論を使って応用範囲の広いペロン・フロベニウスの定理を証明しています.2章は2重確率行列の話です.輪講では,1章全体と2章の進めるところまでやります.
  • R. B. Bapat and T. E. S. Raghavan, “Nonnegative matrices and applications,” Cambridge University Press, 2009.

(佐藤 一宏 講師)

整数論を用いて構成される公開鍵暗号に関して、素因数分解や離散対数問題の困難性などを議論している入門書です。また、暗号解読で利用されるディオファントス方程式、代数的整数、素数の分布などの基礎も学びます。
  • James Kraft and Lawrence Washington, “An Introduction to Number Theory with Cryptography”, CRC Press, 2018.

(高木剛 教授)

信号処理,画像処理などさまざまな分野で近年注目を集めている圧縮センシング(Compressed Sensing)は スパース性を利用した統計手法として理解することができます.圧縮センシングの理論の基礎について学びます.
  • Eldar Y.C. and Kutyniok, G. ed. (2012). Compressed Sensing Theory and Applications, Camridge University Press.

(駒木文保 教授)

非線形ダイナミクスの入門書として世界的に読まれている名著。これの9章から、すなわち、カオスについて輪読します。数学的な詳細に入りすぎずに、カオスのエッセンスを学べます。カオスを勉強することは、この世界の複雑さについて考えるよい機会になると思います。First EditionとSecond Editionがありますが、First Editionを使用します。もし個人的に新たに購入したい人はSecond Editionで大丈夫です。
  • S. Strogatz著, “Nonlinear Dynamics and Chaos: With Applications to Physics, Biology, Chemistry, and Engineering” (Westview Press)

(郡 宏 教授)

再生核ヒルベルト空間は機械学習・統計学・数値解析などにおいて重要な役割を果たす関数空間です.特に機械学習では,カーネルリッジ回帰やSVM,分布埋め込み,ガウス過程回帰といった様々な手法で使われ,また深層学習とも深い関係があります.本書を通して再生核ヒルベルト空間の基本事項から,ガウス過程との関係,Mercer展開,統計への応用を学びます.
  • A. Berlinet and C. Thomas-Agnan: Reproducing Kernel Hilbert Spaces in Probability and Statistics. Springer, 2004.

(鈴木大慈 准教授)

本書の主題は「空間内の決められた範囲にある意味で最もバランスよく有限個の点を配置する方法」です.このような問題は,例えば数値解析分野においては,関数近似や数値積分を行う際に関数値を評価する標本点をどうとると近似精度が良くなるかという問題として現れます.それ以外にも,ポテンシャル論,幾何学,グラフ理論,符号理論などの様々な分野でも同種の問題が考えられています.本書では,点xとyの二点間相互作用を与える関数K(x,y)で定まる「離散エネルギー」が考えられ,これを最小にする点配置が考察の対象となっています.このような問題は古典的に思われるかもしれませんが,現在でも未解明の問題が色々あります.用いられる主な数学的方法は,まず,測度論,積分論,フーリエ解析などの解析学分野の基本的方法です.また,問題の性格から当然,最適化の考え方も重要です.かなり分量が多い本なので通読は無理だと思いますが,参加者の皆さんと相談をしながら,できるだけ興味深い部分を選んで読みたいと思っています.
  • S. V. Borodachov, D. P. Hardin, and E. B. Saff, “Discrete Energy on Rectifiable Sets”, Springer-Verlag New York, 2019.

(田中健一郎 准教授)

リーマン幾何の教科書です.リーマン多様体は情報幾何を学ぶうえでも重要で,最近では,そのうえで最適化理論が展開されています.特に,非正な曲率をもつリーマン多様体は,アルゴリズム・計算複雑度理論の観点からも関心がもたれ始めています.
  • M. P. do Carmo. “Riemannian Geometry”, Birkhauser Boston, 1992.

(平井広志 准教授)

数理情報工学輪講:2019年度4年夏学期

配属先の研究室で、専門分野に関する文献・論文を全員で分担しながら読み進めていきます。

大量データを高速に処理するためのデータ構造に関する教科書です.
  • G. Navarro, “Compact Data Structures: A Practical Approach,” Cambridge University Press, 2016.

(定兼邦彦 教授)

不動点やその周りの安定・不安定多様体の構造といった力学的挙動は,数値解法による離散化で変化することがあり,様々な困難を引き起こします. この問題に,数値解析学的・力学理論的知見を駆使して立ち向かう研究を概観します.
  • X. Han and P. Kloeden, “Attractors Under Discretization,” Springer, Cham, 2017.

(松尾宇泰 教授)

高次元のパラメータを持つ統計モデルは近年注目を集めています.確率論を用いた高次元統計の推測理論について最新の教科書で学びます.
  • Martin J. Wainwright, “High-Dimensional Statistics”, Cambridge University Press, 2019.

(駒木文保 教授)

勾配情報に基づく最適化法(一次最適化法)は古典的な手法であり,今なお盛んに研究がされています.この本を通して,一次最適化法の研究に必要な基本知識とともに,機械学習分野の影響による最近の研究の傾向について学びます.
  • Amir Beck, “First-Order Methods in Optimization”, SIAM, 2017

(武田朗子 教授)

情報理論的暗号技術の一つである秘密分散技術と、プライバシー保護データマイニングの基盤技術である秘密計算技術について、その基礎的事項を学びます。
  • Ronald Cramer, Ivan B. Damgard, Jesper B. Nielsen, “Secure Multiparty Computation and Secret Sharing”, Cambridge University Press, 2015.

(縫田光司 准教授)

統計学の諸問題に対して、多項式環などの代数的道具を使って取り組むための入門書です。
  • Seth Sullivant, “Algebraic Statistics,” American Mathematical Society, 2018.

(清智也 准教授)

ポスト量子暗号に関して、量子計算、ハッシュ関数署名、符号暗号、格子暗号、多変数多項式暗号などを学びます。
  • Daniel Bernstein, Johannes Buchmann, Erik Dahmen (Eds.), “Post-Quantum Cryptography”, Springer, 2009.

(高木剛 教授)

最大最小定理の証明と近似アルゴリズムの設計の両面で有効な統一的な方法論として最近提唱された「反復法」を学びます.線形計画法と組合せ論を駆使して,古典的な結果に別証明を与え,新たなアルゴリズムを開発する手際を鑑賞します.
  • L. C. Lau, R. Ravi, M. Singh, “Iterative Methods in Combinatorial Optimization,” Cambridge University Press, 2011.

(岩田覚 教授)

コンピュータ科学や離散数学への応用を念頭においた20世紀数学のテキストです. 独立して読める章 1. Measure and Integral, 2. High-Dimensional Geometry and Measure Concentration, 3. Fourier Analysis, 4. Representation of Finite Group, 6. Polynomials, 7. Topology の中から,いくつか選んで輪読します.A科目○○数理工学の続編という位置付けです.
  • I. Kantor, J. Matousek, R. Samal: Mathematics++ –Selected Topics Beyond the Basic Courses, American Mathematical Society, 2015.

(平井広志 准教授)

多数のパラメータを含む偏微分方程式の解を近似する手法のサーベイ論文です.Part I と Part IIがあり,Part I で近似対象の関数の滑らかさと近似精度の関係を論じた後,Part IIで実際に偏微分方程式の解を近似する手法を論じています.(本当は通読したいところですが)輪講では,Part I の近似理論の部分を対象にしたいと思います.具体的には§2~§4(大体60ページ分)を予定しています.n項近似の精度の評価や、ある種の最良近似精度であるn-widthなどの近似理論に関する概念を学びます.関数解析的な議論が主に用いられる内容です.
  • Albert Cohen and Ronald DeVore?: Approximation of high-dimensional parametric PDEs. Acta Numerica Volume 24 (2015), pp. 1-159.

(田中健一郎 准教授)

最適輸送理論・Wasserstein幾何は確率論の分野だけでなく機械学習や統計学において近年重要度を増しているトピックです.本書を通して最適輸送理論の基礎を学びます.
  • Cedric Villani: Topics in Optimal Transportation. American Mathematical Society, 2003.

(鈴木大慈 准教授)

リンケージやパネル模型などの挙動解析をアルゴリズム的視点から学びます。
  • Eick Demaine and Joseph O’Rourke: Geometric Folding Algorithms, Cambridge University Press, 2007.

(谷川眞一 准教授)

数理情報工学輪講:H30年度4年夏学期

配属先の研究室で、専門分野に関する文献・論文を全員で分担しながら読み進めていきます。

現代解析学で必須のツール,「関数解析」の代表的教科書のひとつです.この本の最初の部分(関数空間の設定から不動点定理まで)を読みながら,数学的な文章の読み方,書き方,および輪読の進め方を学びます.

  • テキスト:E. Zeidler, Applied Functional Analysis, Springer-Verlag, New York, 1995.

(松尾宇泰 教授)

最近,機械学習分野では,スパース最適化問題を始めとする様々な非凸最適化問題に対し,効率的な解法の研究が進められています.本テキストを通して,機械学習における非凸最適化の問題例や解法について学びます.

(武田朗子 教授)

劣モジュラ最適化の基礎と応用に関する最近の研究動向を反映した専門書です.ネットワーク型システムの制御を題材に,劣モジュラ性が自然に現れる仕組みと,劣モジュラ性を利用したアルゴリズムの設計と解析を学びます.

  • テキスト: A. Clark, B. Alomair, L. Bushnell, and R. Poovendran, “Submodularity in Dynamics and Control of Networked Systems, Springer International Publishing Switzerland, 2016.

(岩田覚 教授)

共通鍵暗号,公開鍵暗号,電子署名といった基本的な暗号技術を中心に,安全性の計算量的仮定やより進んだ話題も交えつつ学びます.

  • テキスト: Jonathan Katz, Yehuda Lindell, “Introduction to Modern Cryptography, Second Edition”, CRC Press, 2015.

(縫田光司 准教授)

形状データを扱うための統計学について学びます.

  • テキスト: I. L. Dryden and K. V. Mardia, “Statistical Shape Analysis: with Applications in R,” 2nd ed., Wiley, 2016.

(清智也 准教授)

乱択手法を利用した離散アルゴリズムの設計と解析を学習します.

  • テキスト:Michael Mitzenmacher and Eli Upfal, “Probability and Computing: Randomization and Probabilistic Techniques in Algorithms and Data Analysis,” Cambridge University Press, 2nd ed., 2017.

(谷川眞一 准教授)

暗号理論の代数的手法に関する教科書を使って,多変数多項式暗号,組合せ論的暗号,(超)楕円曲線暗号などを学びます.

(高木剛 教授)

大量データを高速に処理するためのデータ構造に関する教科書です.

  • テキスト:G. Navarro, “Compact Data Structures: A Practical Approach,” Cambridge University Press, 2016.

(定兼邦彦 教授)

生物の視覚システムの計算論的モデルについて統計学の視点から扱っています.教科書は大学内からダウンロードできます.

(駒木文保 教授)

量子アルゴリズムを勉強します.

  • テキスト:R. J. Lipton and K. W. Regan, “Quantum Algorithms via Linear Algebra,” MIT Press, 2014.

(平井広志 准教授)

関数空間の一種である「再生核ヒルベルト空間(RKHS)」の基礎理論を,具体例を交えながら学びます.今日では,核(カーネル,kernel)を用いた方法は,数値解析はもちろん,データ解析や機械学習,画像処理などの様々な分野で用いられています.再生核ヒルベルト空間は,それらの数学的な基礎を与えるものです.テキストはやや分厚いですが,時間が限られているので,第1章の1.1~1.3, 第2章の2.1, 2.2を最低限の予定範囲とします.それ以外は進み具合を見ながら扱う項目を決める予定です.

  • テキスト: S. Saitoh and Y. Sawano, “Theory of Reproducing Kernels and Applications”, Springer, 2016.

(田中健一郎 准教授)

学習理論の定番教科書を通してPAC-学習,Rademacher複雑度,VC次元といった基本的な概念を学びます.

  • テキスト:M. Mohri, A. Rostamizadeh, and A. Talwalkar, “Foundations of Machine Learning,” The MIT Press, 2012.

(鈴木大慈 准教授)

数理情報工学輪講:H29年度4年夏学期

配属先の研究室で、専門分野に関する文献・論文を全員で分担しながら読み進めていきます。

暗号理論の名著として知られる教科書を使って、暗号数理で必要とされる計算代数理論の基礎および公開鍵暗号やディジタル署名の構成と安全性評価(暗号解読法)などに関して学びます。

  • テキスト:Johannes Buchmann, “Introduction to Cryptography,” Springer, 2004.

(高木剛 教授)

大量データを高速に処理するためのデータ構造に関する教科書です.

  • テキスト:G. Navarro, “Compact Data Structures: A Practical Approach,” Cambridge University Press, 2016.

(定兼邦彦 教授)

組合せ最適化の勉強をします.0. Polytopes and Linear Programming, 1. Matroids and the Greedy Algorithm, 3. Matroid Intersectionを読みます.余裕があれば4. Matchingに進みます.

  • テキスト:J. Lee, “A First Course in Combinatorial Optimization”, Cambridge University Press, 2004.

(平井広志 准教授)

数値解析や制御理論など様々な分野で登場するアジョイント法に関して,数値解析の立場から書かれたユニークなサーベイ論文です.数値解法,変分,解析力学,感度解析,自動微分など様々な概念がひとつの研究として結晶化する様子を見ます.

  • テキスト:J. M. Sanz-Serna, “Symplectic Runge-Kutta Schemes for Adjoint Equations, Automatic Differentiation, Optimal Control, and More,” SIAM Review, 58 (2016), 3-33.

(松尾宇泰 教授)

関数解析的手法による数値計算法の解析が解説されている本です.最初の方は関数解析の基礎がまとめられています.主にこの最初の部分を読んで関数解析の基礎を学び,時間的に可能なら,中盤以降の数値計算法に関する題材の中からいくつかを取り上げて扱う予定です.

  • K. Atkinson, W. Han, “Theoretical Numerical Analysis – A Functional Analysis Framework”, 3rd ed, Springer-Verlag New York, 2009.

(田中健一郎 准教授)

確率論で重要な大偏差原理の入門的内容について学びます.

  • テキスト:Shwartz, A. and Weiss, A. (1995). Large Deviations for Performance Analysis: Queues, Communications and Computing, Chapman & Hall.

(駒木文保 教授)

統計的因果推論の入門書です。

  • テキスト: J. Pearl, M. Glymour, and N.P. Jewell, “Causal Inference in Statistics: A Primer,” Wiley, 2016.

(清智也 准教授)

深層学習の原理と応用について学びます。

  • テキスト: Ian Goodfellow, Yoshua Bengio and Aaron Courville, ”Deep Learning,” MIT Press, 2015

(山西健司 教授)

統計学や機械学習において確率変数の収束は基本的な概念です.本書の輪読を通して確率変数の収束に関する詳細およびその応用(中心極限定理,推定量の収束)を学びます.

  • テキスト:A.W. van der Vaart, “Asymptotic Statistics”, Cambridge University Press, 1998.

(鈴木大慈 准教授)

離散最適化(整数計画法)のための代数的・幾何的手法を紹介しています.特に,第1章と第2章を読んで,線形計画法,凸最適化,数の幾何学がどのように整数計画法の理論の中で使われていくかを学びます.

  • テキスト: J. A. De Loera, R. Hemmecke, M. Koeppe: “Algebraic and Geometric Ideas in the Theory of Discrete Optimization,” SIAM, 2013.

(岩田覚 教授)

グラフ理論の標準的な教科書の一つです.連結度・平面グラフ・彩色数に関する代表的な定理を学習し,さらに時間的に可能ならば極値問題を学ぶ予定です.

  • テキスト:R. Diestel, “Graph Theory (Fourth Edition)”, Springer, 2010.

(谷川眞一 准教授)

暗号理論を理解する上で必要となる素体,整数環,および多項式環上でのアルゴリズムを勉強します.特に,素数判定アルゴリズム,素因数分解アルゴリズム,離散対数問題を解くアルゴリズムに関して,詳しく勉強します.

  • テキスト:V. Shoup, A Computational Introduction to Number Theory and Algebra (Second Edition), Cambridge University Press, New York, 2009.

(國廣昇 准教授)

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