実験内容

計測工学とは,長さ・重さといった単一の物理量をはじめとし,環境や人間行動といった複雑なものまでをも含む「自然現象」から必要な情報を抽出する技術体系のことである.そのフロントエンドであるセンサの基本は信号変換であるが,現在の電子計算機を主体とする電気文明下では物理情報を電気信号に変換するのが便利である.しかしながら一般にセンサ出力は微弱であり,直接パソコンにつないで信号が取り込めるものでも直接アクチュエータを駆動できるものでもない。そのため,センサの次段には演算増幅器が配される場合が多い.本実験では,演算増幅器を用いた種々の回路の解析法やシミュレーション法を習得し,演算増幅器の特性や基本回路を理解する.また,センサ回路を実際に構成し,センサの原理や使用法,センサシステムの構成法を学ぶ.

担当教員から学生へのアドバイス

センサ素子において物理量が電気信号に変換される仕組みを物理現象のレベルで把握する.センサ出力(電圧, 電流, 電荷,周波数等)を適切に処理するための検出回路の動作や性質を理解しておく.