N. Wiener が1940年代に提唱した,新しい研究領域「動物と機械における制御と通信」に関する総称,もしくは「考え方」である.1948年に同氏により出版された本に詳しく,理工学の分野に大きな影響を及ぼした.主としてシステムに関する境界領域にある問題や,多くの分野に共通する普遍的問題の解決のため創出され,フィードバックを基本とした制御の構造や,情報量に基づいたシステム構成の合理性が,機械,生物,社会システムなど,身の回りのあらゆるものに普遍的に存在することを解き明かす学問(考え方)といえる.近年,高度情報化社会が進むにつれ,改めて本学問の重要性が見直されつつある.「サイボーグ」,「サイバーパンク」など「サイバー」の語源.