ヤコビ行列

一般に,ロボットマニピュレータの関節角度と手先の位置や姿勢は,三角関数を含む非線形な関係として表される.そのため,手先の位置や姿勢の値から関節角度の計算(逆運動学計算)は解を求めるのが煩雑となる場合が多い.一方,関節角の微小変化と手先の位置や姿勢の微小変化の関係は,ヤコビ行列(ヤコビアン)と呼ばれる行列によって線形関係として表されるので扱いやすい.ここで,ヤコビ行列とは,手先の位置や姿勢を表すベクトルの関節角度による編微分で与えられる.そのため,ヤコビ行列は,手先位置のフィードバック制御などの多くの制御手法で用いられている.一方,画像上の特徴量の微小変化とマニピュレータの関節角の微小変化の関係を表す行列は画像ヤコビアンと呼ばれ,ビジュアルサーボで多用されている.

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