モデリング・システム同定

制御器の設計は,制御対象のダイナミクスを表す数理モデルをもとに行われる.その土台となる数理モデルの導出は,制御系の目的,設計者の考えが反映されるものであり,その後の制御系設計の成否を左右する最も基本的かつ重要な過程であるといえる.ここでダイナミクスの構成要素の抽出,簡略化,統合を経て,制御対象の数理モデルを導出する過程をモデリングと呼び,数理モデル含まれる未知パラメタを,制御対象の入出力信号のデータを用いて推測することをシステム同定と呼ぶ.後者においては最小二乗法,多入出力系の同定手法である部分空間法,有限データから考え得る全ての数理モデルを集合として与えるロバスト同定法など,様々な手法が提案されている.

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