動的システム設計

制御対象のダイナミクスを表す数理モデルをもとに,制御系全体を設計することをいう.制御理論の中心課題であり,これまで様々な手法の提案,理論展開が行われてきた.1950年代以前は安定判別法,ボーデ線図に基づく周波数領域における制御系設計法,ステップ応答に基づくPID制御などが中心課題であり,古典制御と呼ばれている.1960年代に入り状態空間表現が導入され,可制御可観測性,極配置,最適レギュレータ・フィルタなどが中心課題となり,現代制御理論と呼ばれている.近年は実システムに対する高度な制御系の実現を目指して,モデルの不確かさを考慮したロバスト制御,H∞制御,適応制御,サンプル値制御,非線形制御など,より進んだ制御理論が開発され,さらに発展している.

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