教員紹介
國廣 昇(くにひろ のぼる)
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
複雑理工学専攻
准教授
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Tel: 04-7136-3934 内線 63934
Fax: 04-7136-3934 内線 63934
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略歴
1994年3月 | 東京大学 工学部 計数工学科 卒業 |
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1996年3月 | 東京大学大学院 工学系研究科 計数工学専攻 修士課程 修了 |
1996年4月 | 日本電信電話株式会社 |
2001年1月 | 東京大学より博士(工学)を授与 |
2002年7月 | 電気通信大学 情報通信工学科 講師 |
2006年4月 | 電気通信大学 情報通信工学科 助教授 |
2008年3月 | 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻 准教授 |
研究テーマ
インターネットなどの安全性が保証されていない通信路を通して,安全に通信を行うためには,暗号技術が必須である.我々の研究室では,さまざまな暗号技術に関する安全性検証,および安全性評価を踏まえたうえでの新たな暗号方式,暗号プロトコルの提案を行う予定である.具体的には,次のようなテーマを扱う.
●暗号の安全性の根拠となる数学的な問題の解法:
多くの暗号は,素因数分解問題や離散対数問題などの解くことが困難である数学的な問題に基づいて構成されている.暗号の安全性を評価するためには,これらの問題の難しさを正確に知ることが重要であり,有効なアルゴリズムの探求が重要な研究課題である.
●ハッシュ関数などの基礎部品の安全性評価:
安全性評価を行うとともに,ハッシュ関数の安全性を基にした暗号プロトコルの安全性を評価する.
●電子投票,電子現金などの暗号プロトコルの提案:
暗号学的に見て,安全な方式,すなわち,匿名性を保証しつつ,不正が行われた場合には検出することができる方式の提案を行う.
主な論文・著書
- 太田和夫,國廣昇,”ほんとうに安全?現代の暗号,”岩波書店, 2005.
- Noboru Kunihiro and Kaoru Kurosawa, “Deterministic Polynomial Time Equivalence between Factoringand Key-Recovery Attack on Takagi’s RSA,” in Proc. of PKC2007, LNCS4450, pp. 412-425, 2007.
- Noboru Kunihiro and Kenji Koyama, “Equivalence of Counting the Number of Points on Elliptic Curve over the ring $Z_n$ and Factoring $n$,”in Proc. of EUROCRYPT’98, LNCS 1403, pp. 47-58, 1998.